出会い交流ハーモニー2

ナイアガラ

迫力のスリル満点
最高の演奏へ決意新た


 
トロント公演を翌日に控えて訪れたナイアガラは、今回のツアーで唯一の全員参加の観光でした。個人的には七年半前の新婚旅行で来た思い出の地で、他の人にも増して楽しみにしていました。ホテルや町並みも当時の記億のままで思わ感慨にふけってしまいましたが、その時の大雪とはまるで様子が違って新緑も目にまぶしく、ガイドさんもびっくりするくらい良い天気でした。
 ナイアガラの滝は、前回訪れたときより、さらに圧巻でた。馬蹄(ばてい)形に流れ落ちる滝の見事さ、大陸的なスケールの壮大さ、数十メートルも舞い上がる水煙は、心まで洗われるよう。「霧の乙女号」で滝の真下まで行ったときは、目の前に迫る滝のスリルをずぶぬれになって味わいながら、みんな明日の演奏会のことも忘れて子供のようにはしゃいでしまいました。
 しかし、昼食を取った展望レストランからオンタリオ湘越しに八十キロ向こうのトロントが見えたときは、再ぴ明日の演奏会に思いをはせていました。「ああ、明日はいよいよあそこで歌うんだ。良い演奏ができるだろうか。カナダの人に私たちの気持ちが伝わるだろうか」帰りのバスの中では、時差ボケで眠い目をこすりながら、楽しかった新婚旅行の思い出に浸りつも明日の演奏会に思いを巡らし、「自分たちの信じる演奏をしよう。とにかくベストを尽くそう」との決意を新たにしたのでした。