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第37回うたおに音楽会

いま届けたい”うた”がある


2012年8月11日(土)16:00開演
津リージョンプラザお城ホール

入場料 一般 1500円、高校生以下 500円
(当日券は、各300円増し)



 8月11日。

 終戦、平和、そして、東日本大震災。

 いま届けたい”うた”があると題したこの日の音楽会は、

とても重く、そして長いステージになりました。


 Act1は、三善晃作曲「嫁ぐ娘」にから「戦いの日々」

 この曲からコンサートを始める合唱団はそうはないでしょう。

 三曲目の「子どもの十字軍」一柳彗作曲まで

戦いの苦しみを正面から描いた作品が続きます。


 ACT2の1曲目は、ペンデレツキのAgnus Dei。

 ポーランドレクイエムの中にあって、

唯一、アカペラで演奏されるこのAgnus Deiは、

「子どもの十字軍」とともに、

深い悲しみを歌わざるを得ないポーランドの歴史から

紡ぎだされた名曲です。

 2曲目のKyrie eleison から、ようやく救いの色が現れはじめます。

 
 と思ったのもつかの間、

 ACT3 は、林 光さんの「Song」シリーズ。

 音の種類を極限まで削った歌と、

谷川俊太郎さんの紡ぎだす日本語で、

歌と平和に真正面から取り組みます。

 思い起こせば、4ヶ月前、

ここで「水ヲ下サイ」を歌う計画もありましたが、

流石に止めて良かった?


 ACT4では、音楽的には平易なものを集めましたが、

相変わらずテーマは戦争と平和。

 特に、ロシア民謡の「前線にも春がきた」、「鶴」の2曲が、

指揮者の思い入れからか、いかにも熱い(暑苦しい?)。

 戦争に疲れた兵士の歌声でした。


 ACT5では、名曲「さとうきび畑」など、ここでも戦争と平和がテーマ。

 最後の「寂庵の祈り」で、ようやく平穏が訪れます。


 指揮者も演奏中に述べておりましたが、

本当はこういう演奏会をしなくてもいい世の中がよいのでしょう。


 こういう音楽は、今のご時世、絶対に流行りません。

 誰もが避けたくなりますが、

うたおには、今回、真正面から取り組みました。


 終演は、18時50分。

 長くなったことにあまり「反省」はしていませんが・・

予定をはるかに越える演奏時間に

それでも最後までお付き合いいただいたお客様。

 本当にありがとうございました。




プログラム

ACT1

戦いの日々
夕映え
子どもの十字軍


ACT2
Agnus Dei(Penderecki)
Kyrie eleison(Larry Nickel)
Dona Nobis Pacem(Maria Lofgerg)


ACT3
うた
死んだ男の残したものは
ねがい

〜休憩〜

ACT4
Deep Peace
Do not stand at my grave and weep
前線にも春がきた

「戦旅」より「晴夜」
とむらいのあとは
夕焼け

ACT5
さがり花
さとうきび畑
INORI〜祈り〜
許せるか、あなたは
寂庵の祈り


アンコール
The Prayer
花は咲く



■関連情報■
うたおに音楽会の記録