教会の周辺の街並み


夕方までのフリータイム、せっかくこんないい天気でいい空気がいっぱい漂っているのに、この自由時間を外に出かけない手はない!と、みんなそれぞれ会場周辺の街を歩きました。
この後あるコンサートの打ち合わせ陣には申し訳ないなーと思いつつも、僕も(おもいっきり)そっちに行きました・・・m(_ _)m

教会から通りを変えるとたくさんの店が並んでいて、ちょっとした小物屋、果物屋、本屋、そして今や日本では大受けのヨーロピアンカフェが何軒もありましたね。

ずっと歩いていくと、もうすっかり腰を落ち着けて外の空気に当たり飲んでいる(さすがにコーヒーです)メンバーやら、靴を買ったよというメンバーやら。それほど大きい通りでもないので何度もメンバーと会っては、「じゃぁなぁ〜」と別れたり。

僕もちょっと大きめの(花の写真)本を買いました。
お金のほとんどを会場に置いてきてしまったのでクレジットカードを使いました。(田舎のただの本屋さん、って感じなんだけど、ちゃんと使えましたね)

練習の頃、雨が降ったりやんだりしていたので傘もちゃんと持っていました。

ちょうどこの年、(カナダから帰ってきたあたり)名古屋でタワーズに一号店がオープンした「スターバックスコーヒー」(今ではこれでもか!と言うほど並んでいますが)、カナダにはそこら中にありました。
トロントのイートンストアに行く途中も何軒もあって、今ではすっかりお馴染みになったあのマークを知らない僕たちは、
「きっと有名なコーヒー屋さんなんだろうねぇ」と言っていたところでした。
(帰ってきてすぐに新聞の”世界中のシェアでトップクラス”という記事を読み、なんてタイムリーな・・・と思いましたね)

で、せっかくその有名なコーヒー屋さんがあるというのに、時間があるというのに、
入らない手はありません。(^_^)
このカナダツアーではコーヒーだけを飲みに腰を落ち着けたのは初めてでした。
狭い感じの店内でしたが、何とか座れました。

後から(・・・だったと思うけど・・・)、打ち合わせでほとんどの時間を費やしてしまった指揮者たち打ち合わせ陣が偶然この店に入ってきました。

「ををを。ご苦労様でしたぁ。偶然ですなぁ(^_^)」

僕らが座ったのは窓際の席で、ガラス越しに外のテーブル席と通りが見えます。
そこに飼い主が用事に出かけたのか、大きな犬がつながれていました。

目は犬を見ながら、雑談が弾み、
外は大粒の雨が降ってきました。
最初は知らん顔の犬もそのうち立ち上がり、ぶるぶるっ!と体をひと振り。あっちこっちと動きだし・・・。

「わんちゃん、飼い主こーへんなぁ(来ないなぁ)・・・」

指揮者の口からぽろりと(横一列の席だったので話してるのは僕です)
アンコールをなぁ・・・どうしようかと思ってるンやわ

「来た来た来たぁ〜っ」

・・・飼い主が来たわけではなくて この話題が、です。
アルコールと違うぞ、きっちりアンコール言うたぞ(笑) )

だいたい、トロントとバンクーバーのプログラムを大幅に!変えようと言っていた指揮者が、さすがに(最初予定していなかった邦楽器とのオペラも帰国後すぐにありましたし)プログラムを統一したのに、アンコールというプログラムには載らない禁じ手(笑) があるのをいいことに、メンバーにいろんな楽譜を指示して持たせたのです。
そのうちの一つ、当選してもおかしくないのが(笑) あの「ファイアー」でした。

だいたいカスタネットのソロパートすらなんの練習も出来ていないのに、あんなもん出来るはずがないのです(・・・歌い手の勝手な事情ですが・・・苦笑)

「1曲増やそうと思ってるンやわ」

・・・さぁ、どう答えようと考えていると(^^;
・・・”赤とんぼ”を増やそうと思うンやわ

・・・この人は僕の考えてることを見通しておちょくっとんの(からかっているの)か?と(笑) 思いつつも、声が裏返りそうになるのを押さえ(?)

「い、いいんじゃぁないぃ?」

・・・そのうちやっと迎えに来た(外の犬の)飼い主を見て、
「よかったなぁ、よかったなぁ」って。

かったなぁ、の後にはきっと、
赤とんぼで・・・が付いていたと思いますが・・・(^^;

雨がやむ様子もなく、傘を持っていない者もいたのですが店を出て傘を共有しつつ(^_^)、会場に向けて歩き出しました。

着く頃には雨は止みかけでした。
空気は日本では考えられないくらい乾燥しているので(と、言っても日本で乾燥という言葉から想像してしまうものはたぶん違うものでしょうが)、少し濡れた体もちっとも不快なものではありませんでした。
(わんちゃんの飼い主もだから少しくらいは、、、と、ほうってあったんかな?)

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